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札幌市の多様化する障がい者雇用と就労支援について~その1

2023.10.19

本日は札幌市の障がい者雇用における就労支援サービスや、その方をサポートできる社会資源の多様化について簡単に説明などさせていただきます。

大きく分けて4つに分類することができます。

①「障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス」

②「障害者雇用促進法に基づく職業リハビリテーション」

③「障がい者雇用を行う企業」

④「地方団体などの地域資源」

1つ1つ丁寧に説明をすると長くなるので本日は①「障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス」と②「障害者雇用促進法に基づく職業リハビリテーション」の順番に簡単に説明をしていきます。

③「障害者雇用を行う企業」と④「地方団体などの地域資源」は後日にまたブログ掲載させていただきます。③は北海道における障がい者雇用の推移や本州との比較を、④は札幌市や近隣の市における比較などを予定しております。

【①障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス】

 □就労移行支援事業所

通所型となり最大2年間の利用が可能、一般就労へ向けて訓練を行い支援員と一緒に就職、そして長期的な就労継続を目指すサービスです。就労後は一定期間の就労継続サポートの定着支援も義務付けられています。

アクセスジョブ札幌北24条センターもこの就労移行支援をしており、その方の「働きたい」を一緒に考え応援していきます。

 □就労継続支援A型(雇用型)

雇用型となり、作業を行うことで最低賃金をもらいながら生活の維持や自信の回復などを行う場所となり一般就労を目指される方もいます。

.短時間労働となるので札幌市では平均で7万円~8万円の収入となるところが多い状況です。

 □就労継続支援B型(非雇用型)

非雇用型となり雇用契約はしませんので最低賃金ではなく作業を行った分だけ工賃として支払いがされます。体調の回復やゆっくり過ごしたい方、時間をかけて一般就労を目指す方などが利用されています。

札幌市では工賃の平均は1万5千円~2万円が多い状況です。

さらに詳しく知りたい方は過去記事時を確認ください。

札幌市における就労系サービスとは(就労継続A型/B型/移行)

【②障害者雇用促進法に基づく職業リハビリテーション】

 □ハローワーク

札幌市には合計3カ所のハローワークがあり各区での管轄エリアがあります。

    ハローワーク中央:「中央区/西区/南区/手稲区」

    ハローワーク北 :「北区/東区/石狩市」

    ハローワーク東 :「白石区/豊平区/厚別区/清田区/江別市」

障がい者の専用求人の窓口(みどりの窓口)があり求人の相談や斡旋などを行っています、その際に企業と連携をとる事もあり企業見学が可能かどうかも確認をしてくれることもあります。

窓口に行って登録する際にはハローワークの書式で主治医の意見書を求められることが障害種別によりあります。登録前に1度ハローワークに行き主治医の意見書の書式をもらい通院先の主治医に依頼をするとスムーズに進むと思います。

ハローワーク主催で合同企業面接会もあり10月と2月の年2回実施され、今年の10月開催では62社の企業が参加され、たくさんの方が面接をされていました。

□北海道障害者職業センター

北海道には2カ所設置されています、札幌市と旭川市になります。

就職や職場復帰を目指す方障害のある方へのリハビリ計画や訓練を行います。それ以外でも障がい者雇用を検討している企業や、すでに雇用をしている企業、就労支援サービスの方に対して支援やアドバイスを行っています。

訓練では大きく分けて具体的には3つあります。

 ①職業評価

これは職業センターで支援や訓練を受けるために面談や適性検査などを行い、どのようにして就職へ向かったらいいかといった評価をしていきます。適性検査では自身の簡易的な職業の傾向なども教えてもらえます。結果によっては職業センターでの訓練ではなく、就労移行支援や就業・生活支援センター(なかぽつ)をまずは利用となる方もいます。評価の後、職業センターで訓練が必要となった際には②へ進んでいきます。

②職業準備支援

最大で3か月間利用することができ、通所し訓練や面談を行いながら就職を目指していくものとなります。訓練内容はピッキングやPCでのデータ入力、商品の仕分けなどの訓練、面談で自己分析や自身の取り扱い説明書(会社への伝える内容の整理)なども行い、自身のタイミングで就職活動を進めていくことができます。

就労移行と同じく訓練をしながら一般就労を目指すサービスですが違うのは利用期間となります。職業センターの準備訓練では最大3か月、就労移行支援は最大で2年間となり、少しだけ訓練をしながら一般就労を目指したい方は職業センター、3か月は短く感じ、もう少し訓練などしながら一般就労したい方は就労移行支援を利用される方が札幌では多いように感じます。アクセスジョブ札幌北24条センターは後者の就労移行支援のサービスを行っておりその方の「働きたい」を応援しています。

③ジョブコーチ支援

 ジョブコーチには大きく分けて2つあります。

  (訪問型のジョブコーチ)

就業先の会社に訪問し、作業の覚え方や対人なども環境面でもサポートをしてくれます。会社へのご本人の特性や傾向の説明、必要があれば    業務の変更や相談などもしてくれます。外部の法人から就業先の企業へ訪問し就業の継続を支援します。

  (在籍型のジョブコーチ)

障がい者雇用をしている企業に直接雇用をされているジョブコーチになりその会社以外では支援は行いません。支援内容は訪問型と、そこまで変わりませんが実際にその会社の社員になるのでよりきめ細やかに対応するケースもあります。在籍型のジョブコーチはその会社が直接雇用しているので会社の方針などもありジョブコーチを使いたい場合でその会社に在籍型ジョブコーチがいない場合は訪問型のジョブコーチを使い支援を受けることになります。ただし会社で個人情報などもあり外部の入室が制限されている場合には断られることもあるようです。

訪問型のジョブコーチの支援内容は具体的には就労してから使える支援になり、一定期間(平均的に3か月~6カ月程度)は職場の人間関係や業務面や職場への助言など集中的に職場へ訪問し、本人と企業の双方が安心して就労継続が出来るようにサポートをするサービスです。就職が決まったが業務がちゃんと覚えられるか不安、上司や同僚とのコミュニケーション上の不安、就業中に上司の変更や業務の変更でうまくできなくなっている、など就業開始からも利用は出来ますし就業開始からも利用は可能です。

訪問型ジョブコーチの相談については札幌市では北海道職業センターと就業・生活支援センター(なかぽつ)にできます。

職業センターの準備訓練を使用し就職が決まる方にはそのまま継続して、必要があればジョブコーチ支援に行く方も多くいます。

それ以外では札幌市の就業・生活支援センター(なかぽつ)にもジョブコーチと同じ支援を行う職員がそれぞれ2名配置されています。(名称はジョブサポーター)

□就業・生活支援センター(なかぽつ)

障害のある方が定期的に面談や相談を行い希望の就労生活に向けていくサービスです。

障がいのある方の就業生活にかかわる自立を目指し、企業、福祉、保健や教育などの機関と連携をとる拠点となり定期的な面談を通じ就業面や就業にかかわる生活面の支援や相談を行います。必要に応じてその方にあった社会資源の提案や申請の同行なども行い、その方のサポートをしていきます。

札幌市には5か所あり1か所は北海道から委託を受けており、残りの4カ所は札幌市より委託を受けています。委託先が北海道と札幌市で違いますが行う相談内容は同じものになっています。

北海道から委託を受けている1か所は札幌市全域を担当し、札幌市から委託を受けている4カ所は札幌10区をそれぞれ管轄区として活動をしています。

詳しくは下記を参照ください。

(北海道から委託を受けている)

札幌障がい者就業・生活相談室たすく   「札幌市全域」

(札幌市から委託を受けている)

就業・生活応援プラザとねっと   「中央/西/南/手稲区を管轄」

就業・生活相談室からびな     「北/東区を管轄」

就業・生活相談室テラス      「白石/豊平/厚別/清田区を管轄」

就業・生活相談室しんさっぽろ   「白石/豊平/厚別/清田区を管轄」

さらに詳しい情報を知りたい方は過去記事を確認ください

札幌市における就業・生活支援センターと就労移行について①

【札幌市の多様化する障がい者雇用と就労支援について~その1 まとめ】

本日は札幌市の障がい者雇用における就労支援サービスやその方をサポートできる社会資源の多様化について簡単に説明をさせていただきました。

大きく分けて4つに分類しています。

①「障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス」

②「障害者雇用促進法に基づく職業リハビリテーション」

③「障がい者雇用を行う企業」

④「地方団体などの地域資源」

その中で本日は①「障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス」と②「障害者雇用促進法に基づく職業リハビリテーション」の順番に簡単に説明をしました。これだけ多様化しているため就労支援の事業所としても人材の確保に苦労している施設も多くあります。経験者の採用も難しい事も多く、札幌市としても支援者の質の向上などで研修や集まりを増やすように検討はされているそうです。

事業所の利用を検討している障がいのある方についてもこれだけある資源をすべて知っている方は少なく自身が何を利用したらいいかも分からない方も多くいます。

実際にこれだけある社会資源の認知は、札幌市ではまだまだ低く自立支援協議会の各部会でパンフレット作成し、役所に掲示など工夫もされています。

まだまだ認知度は低い就労移行支援ですが、ご本人の「働きたい」を応援していける事業所として今後あり続けていきたいと思います。

アクセスジョブ札幌北24条センターでは、どうしていいかわからない、どういう社会資源があるのか知りたい、など就労以外でも相談は受け付けております。

相談や見学は事前に予約してきていただけると幸いです。

お気軽にお問合せください、お待ちしています。

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