コラム「障がい」と「仕事」

病気と上手に付き合う働き方

2023.12.04

皆さま、こんにちは。
わたしは障がいがあるかたの就労をサポートしているYと申します。
12月のコラムは「働きかたは一つじゃない」をテーマに様々な「働き方」についてわたしがご案内いたします。
初回は「病気と上手に付き合う働き方」です。

働き方にも多様化が進む今、ネットワーク環境の向上も合わさって、昔では考えられなかったような就労環境が増え、働くにあたっての選択肢が増えてきました。
皆様の中には求職活動をしている中で、中々自分に合う仕事がないと感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも、働いていけるんだろうか……と漠然とした不安を抱えている方も多いかと思います。

ここで少し考え方を変えて、「自分に合う求人を探す」から「自分に合った働き方を考える」にしてみませんか❓

就職活動への不安を減らすきっかけになるかもしれません。

今回は「テレワーク」「ライン作業」「ジョブコーチ在籍」の3つの働き方と「体調不良時のセルフコントロール」についてご説明いたします。

テレワーク(時間や場所に捉われない柔軟な働き方)

コロナ禍を経て、「テレワーク」という働き方を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
従来の決まった就業場所に通勤をする働き方ではなく、PCやスマートフォンを活用し、就業場所や時間に捉われずに働く事を「テレワーク」と呼びます。
「テレワーク」にもいくつか種類がありますのでみていきましょう。

1.在宅勤務

「在宅勤務」が多くの方のイメージする「テレワーク」ではないでしょうか。
「在宅勤務」は言葉の通り、自宅を就労場所とする働き方です。

勤務場所が自宅の為、出退勤の負担の軽減や自分自身の時間の有効活用が望めます。
人混みが苦手で電車に乗る事が辛い、誰かと働く事は不安などの悩みを抱えている方は「在宅勤務」も一つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

2.サテライトオフィス

また「サテライトオフィス」という働き方もあります。

こちらは「在宅勤務」のように自宅を就労場所とするのではなく、企業の本社から離れた場所に設置された小規模オフィスを就労場所とする働き方です。

「サテライトオフィス」であれば、自宅に就労に必要なネットワーク環境が整っていない場合でも、本社よりは人の少ない環境で集中して業務に取り組むことが可能となります。

ライン作業(集中して黙々と取り組める働き方)

「ライン作業」とはベルトコンベアを流れる製品や部品に対して、複数人で分担をしながら組み立てや梱包、加工、仕分け、検査などを行う働き方のことを指します。
業務内容によって求められる能力は異なりますが、総じて目の前の仕事に集中して黙々と作業をすることが好きな方には適した仕事でしょう。
複数の異なる業務を行う事に不安がある方は特に安心できる働き方かもしれません。

同時進行で異なる作業を行ったり、複数の業務を抱える中で優先順位を考えたりしながら作業を行うのではなく、決まった作業を行う為、毎日慣れた仕事を繰り返していく働き方ができます。
また、作業内容が簡潔に整理され、誰でも簡単に取り組める環境が整えられているケースが多い為、企業側でもマニュアルや指導方法がしっかりと用意されていることが多いです。
最初慣れない仕事に不安があっても、マニュアルなどを読み返しができるため、少しずつ安心して働いていけるでしょう。

ジョブコーチのいる職場(従業員も会社も安心して働ける環境をサポート)

皆様は「ジョブコーチ支援」という言葉をご存じですか❓

「ジョブコーチ支援」とは障がいのある方が働く際、企業とご本人様の間に入りサポートを行う支援の事です。

障がいのある方に対しての支援はもちろん、障がい者雇用を行う企業側に対しても障がい適性に配慮した雇用管理や人員の配置に関しての支援を行います。
「ジョブコーチ支援」が行われている職場であれば、障がいのある方は困り事がある際には直接ジョブコーチに相談する事だけでなく、ジョブコーチを通じて職場の環境の改善や根本的な問題の解決が期待できます。

自分の困りごとを企業に伝えるというのはとても難しいですよね。

もし企業との間に入って自分の代わりに伝えてくれる方がいるのであれば、仕事への安心感も大きく変わるのではないでしょうか。
現状、ジョブコーチ支援は全ての企業に導入されているわけではありません。

ジョブコーチがいない企業を志望していて、このような支援を希望するのであれば、就労定着支援を活用するのも一つの方法です。
以前、就労移行支援事業所を利用していた方は、そちらの事業所で就労定着支援を行っているか調べてみましょう。良く知った支援員が就労定着のサポートを行う為、より安心できるかもしれませんね。

体調不良時のセルフコントロール(自己管理の大切さ)

ここまで「テレワーク」「ライン作業」「ジョブコーチ在籍」という働き方の種類を見てきました。
ところで、皆様はご自身の体調不良時の対策はできていますでしょうか❓
体調を崩さないことが第一ではありますが、常に何も不調がなく生活をするというのはとても難しい事かと思います。

少し寝不足、なんだか喉が痛い、体が重い気がする、気持ちが沈んでいる……など、ちょっとした体調不良があるのは生活をしていく上で当たり前だと思ってもいいのかもしれません。
ただ、企業面接の際、「体調不良時、あなたならどうしますか❓」という質問がよくあるようなのです。

大切なのはその状態に気付いたときに、どのように自身の調子を回復させていけれるのか、を知っておく必要があるのだなと気づきました。
体調不良時は何も対策を取らなければ、不調は悪化していくばかりですが、早く寝て体を休めたり、好きな事をして気持ちをリフレッシュさせたりすることで回復させていく事が出来ます。
そのためにも、自分自身の調子が悪い時のサインやリフレッシュするための方法を知っておく、というのが就職における一つの強みになりそうです。

例えば私の場合は、喉の痛みが風邪の予兆であることが多いです。

そのため、日ごろからのど飴を持ち歩く、少しでも喉に不調を感じたら睡眠時間を増やし、体を休めるなどの対策を取っています。
自分の事をよく理解した上で、不調のサインを見逃さず、回復の為の行動を取っていく事が日々安定して仕事に取り組む大切な一歩になります。

【働き方】は一つじゃない 病気と上手に付き合う働き方 まとめ

ここまで、「テレワーク」「ライン作業」、「ジョブコーチ在籍」の3つの働き方と「体調不良時のセルフコントロール」について書いてきました。
ご自身に合う「働き方」は見えてこられましたか❓
「働き方改革」や「IT化」「コロナ渦」を経て、従来の「決まった職場に通う」や「仕事に関する相談先は上司」といった働き方にこだわることなく働く事が出来る時代になってきました。
就労場所は職場でなく、自宅や外部のオフィスでも構いませんし、仕事の相談はジョブコーチや就労移行支援事業所にしてもよいですね。
また、複数の業務を行う事に不安があるのなら一つの業務を黙々とこなす職場を選ぶことも一つの手段です。

私自身、新卒として社会に出たのはもう十年近く昔の話になりますが、その頃と今とを比べると様々な変化があったと感じます。

その中で「在宅勤務」を経験したこともありました。

ですが私の場合は自宅では気が緩んでしまう為、どこかに出勤をして業務を行う方が性に合っているようです。
自分自身に合う働き方について、一人で考えるのが難しい場合や、行き詰まったり、途方に暮れる際は周囲の人たちや、クリニックの先生と相談しながら考えていくのもいいですね。
就労移行支援事業所では就職への支援の中で自己理解へのサポートも行っていきます。一人では気付けない自分自身について知るきっかけとなるでしょう。

次回も「働き方は一つではない」をテーマに雇用形態についてご案内いたします。
毎週、お会いできることを楽しみにしています。

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📢次回は12/11(月)「契約社員とアルバイト」について掲載予定です

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