コラム「障がい」と「仕事」

生活に必要なお金はいくら?

2023.12.18

皆さま、こんにちは。
わたしは障がいがあるかたの就労サポートをしているYと申します。
12月のコラムは「働きかたは一つじゃない」をテーマに様々な「働き方」についてご案内していますが、今回は「生活に必要なお金はいくら❓」をテーマにお送りします。

生活をしていく上で「お金」は切っても切れない大切なものですよね。

では、そのお金はどのようにして得るのでしょうか。
何もせずとも、お金が空から降ってといいなぁと思うものの、そうではないことはきっと皆さまよくご存じかと思います。
お金を得る手段として最もわかりやすいものが「給料」であり、給料を得る為に必要なものが「労働」であることから、生活をしていく上で「仕事」がなくてはならないものだということがよくわかります。
だからこそ、就職先をさがしています、という方もこのコラムを読んで下さる方の中には多くいらっしゃることでしょう。
そこで、生活すること、働くこと、生活に必要なお金がいくらだろう。

と考えは膨らむのですが、私たちはいったいどれくらいの給料を稼ぐ事が出来れば生活をしていけるのでしょうか。

今回は「暮らしにかかるお金」を確認しながら、「障害年金」「生活保障」「家族との同居」の三つを比べて行きます。

❝暮らしにかかるお金❞には何がある?

さて、生活をしていく上でかかるお金には、何があると思われますか❓
すぐに思いつかない方は、今自分が身に付けているものを見てみませんか。

スマホ、洋服、カバン、靴、マスク……これら全て、購入したものであればお金が掛かっていますね。
それでは次に、一日の行動を思い起こしてみましょう。

起床して、朝食を取り、自宅で過ごすか外出をし、夜になれば入浴をして夕食を食べ、就寝する……。

この中で、どこにお金が掛かっているでしょうか❓
眠る為の布団も、食事の為の料理や食材も、入浴の為のお風呂にも、全てのものにお金は掛かっています。

自給自足の生活でない限り、生活の為にはあらゆるものにお金が掛かってしまうのですね。

総務省が公表をしている2022年度の「家計調査/家計収支編」では一人暮らしに掛かる生活費は平均で16万919円となっております。

更にここで、友人とたくさん食事に出かけたい、旅行に行きたいなどの息抜きの為のお金も使いたいとなれば、さらに必要な金額は上がってきます。
もちろん、人それぞれ一か月に必要なお金は異なりますので一度書き出してみるのもいいかもしれませんね。

障害年金っていくらくらい受け取れるの?

皆さまは「障害年金」についてはご存じですか❓
就労移行に関心のある方であれば、既に受給されている方も少なくはないかもしれませんね。

実際、私の働く事業所の中でも受給されている方はいらっしゃいます。

受給要件等を詳しく説明をしているとおそらくこのコラムだけでは終わらなくなってしまう為、今回のテーマ「自分に必要なお金はいくら❓」と絡めて、実際にどれくらいの金額を受け取る事が出来るのかという点でお話をさせていただきます。

障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の二種類があります。
障害等級により支給額は異なり、「障害基礎年金」に関しては障害等級が1級、2級の方が対象となります。

また、1級、2級の方は「障害基礎年金」でお子様がいらっしゃる場合や、「障害厚生年金」で配偶者がいる場合に追加で年金を受け取ることができます。
自分一人と考えた場合、「障害基礎年金」では月に6~8万円程、「障害厚生年金」では月に5~15万円程受け取れるケースがあります。
障害年金は必ずしも働いていると受給が出来なくなるものではありませんので、障害年金を受給する事でご自身が無理のないペースで働く手助けになるかもしれませんね。

生活保障を受けるには

国の制度を頼ることも一つの方法です。
「生活保護」とは病気や怪我、障がいや失業など様々な理由から生活が困難となった方に対し、健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度です。

国は健康で文化的な最低限度の生活を送る為にはこれだけの収入が必要という金額(最低生活費)を定めています。

世帯の収入がその金額を下回る際には、生活保護を申請し、不足している金額を受け取る事が出来ます。
最低生活費というのは地域ごとに異なっており、一人暮らしなのか、家族がいるのかでもまた異なってきます。

試しに東京都で20代が一人暮らしをする場合で調べたところ最低生活費は約13万円でした。
先ほどの一か月あたりの一人暮らしに掛かる金額の平均が16万円だったことを考えるとやや心もとない数字に感じられるかもしれません。

食費、家賃、光熱費、通信費……と生活に掛かる必要最低限の保証ということですね。

また、障害年金を受け取っている方であれば、受給した年金は収入に当たる為、生活保障として受け取れる金額は少なくなります。

あくまでも最低限受け取れる金額としていざという時に頼る事が出来ますので、覚えておいていただけたらと思います。

家族と同居

ここまでは一人暮らしに掛かるお金を中心に見ていきました。

皆さまは現在一人暮らしでしょうか❓

それともご家族と暮らしていらっしゃいますか❓
家賃、光熱費、食費など生活に掛かるお金の種類は一人暮らしでも家族との同居でも大きな差はありませんが、負担する金額は大きく変わってくるかと思います。

一人暮らしの場合は全て自分自身で収入を得て生活費を支払っていかなければなりませんが、ご家族と同居しているのであればご家族で協力していくことができます。
もちろん、人数が増える分掛かる費用も増えてしまいますが、例えば一度沸かしたお風呂に自分一人だけが入るのと家族四人が入るのとで考えれば同居の方がお得になりますね。

最初から一人で全ての生活費を負担していくのは自信がないという方は、まずご家族と相談をして少しずつ家に生活費を入れていく事から始めてみるのが良いかと思います。

その上で手元に残るお金の中で、スマホ代、洋服、美容、外食、旅行、ゲーム……などの費用をやりくりしてみましょう。

【生活に必要なお金はいくら?】まとめ

ここまで「暮らしにかかるお金」を確認しながら、生活するための方法「障害年金」「生活保障」「家族との同居」の三つを見てきました。
普段あまり意識していないかもしれませんが、身の回りのあらゆるものにはお金が掛かっていることもわかりました。

生きていく為にはお金が必要です。

そのお金を稼ぐことが難しい方には生活保護の制度で、障がいが働く事が困難となる理由であれば障害年金で補っていく事は可能です。

ですが、それは最低限の生活費という考え方によるものの為、より生活を豊かなものにしたいと思う気持ちがあるのであればプラスアルファでの収入は必要ですね。

働いて収入を得ることは、自分自身の生活において大きな意味があります。

今回のコラムの中では最低限掛かるお金について考えていきましたが、それ以外にも自身の趣味や楽しみにお金を使う事も豊かに生きていく上では大切ですよね。
私は趣味にお金を使いたい気持ちが大きいので、そのことを考えると仕事をしないという選択肢は選ぶことは難しいタイプです。

人によっては趣味にお金を費やすことはなくても、おいしいものを食べたいや、料理が難しいなどの理由で食費にお金を掛けるタイプの方もいらっしゃるかもしれません。

生活の中で掛かるお金についても、何を重視するかは人それぞれです。

それによって、一か月に必要なお金も変わってきます。
まずは自分自身がどういった生活をしていきたいかを考え、その生活の為には月にどれくらいの収入が必要なのかを考える事で最適な働き方と出会えるかもしれませんね。

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📢次回は12/25(月)「障害者雇用」について掲載予定です

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