コラム「障がい」と「仕事」

【障がい特性】発達障がいについて

2023.08.15

こんにちは、就労支援事業所のアクセスジョブです。

今日は発達障がいについてその種類と症状をみていきます。
発達障がいは脳に機能的な問題が発生して生じるものであり、日常生活、社会生活、学業、職業上における困難がみられる状態のことをいいます。

本人の怠慢や家族のしつけが原因ではなく、基本的に脳の機能障がいが原因になります。
発達障がいは個人が生涯にわたってかかえる問題となりますが、早期の支援(療育・放課後ディサービス)や適切なサポートを受けることで、その問題に対し緩和することが可能です。
薬物療法と生活療法があり、薬物療法では多動性や衝動性を緩和することが期待できます。

生活療法では障がいについて理解を深めるとともに、コミュニケーションの向上を目的としたトレーニングもおこなわれています。

家族、専門家、社会全体が連携して、発達障がいのある方が充実した生活を送れるようにサポートすることが大切です。
代表的なものとして、「自閉症スペクトラム、ASD」、「注意欠陥多動性障害(注意欠如・多動性障害)ADHD」、「学習障害(限局性学習症)LD」があげられます。

同じ診断名でも、知的障害の有無、個性や発達の状況などの様々な要因によって多様な症状があらわれます。

それぞれをみていきましょう。

自閉症スペクトラム ASDについて

これまで、自閉症、広汎性発達障がい、アスペルガー症候群などのいろいろな名称で呼ばれていました。

現在は一般的に自閉スペクトラム症(ASD)と呼ばれています。

多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こる生まれつきの脳機能障がいで、人口の1%に及んでいるとも言われています。

自閉スペクトラム症(ASD)の症状は非常に多様であり、専門家のアドバイスをもとに状態を正しく理解し、個々の特性に合った適切な就労支援を受ける必要があります。

主な症状として次のようなものがあります。
・言葉の遅れ、会話が成り立たないなど、言語やコミュニケーションの障がいが認められる。
・相手の表情や態度よりも、文字や図形、物の方に関心が強い。
・見通しの立たない状況では不安が強いが、見通しが立つ時はきっちりしている。
・大勢の人がいる所や気温変化などの感覚刺激が敏感で苦労するが、それが芸術的な才能につながることもある。

薬物療法によってその症状が軽減する場合もあります。

また子供からの家庭療育・学校教育、そして就労支援へとライフステージを通じたサポートが、生活を安定したものにすると考えられています。

専門家のアドバイスをもとに状態を正しく理解し、個々の特性に対応した行動が必要です。

注意欠陥多動性障がい(注意欠如・多動性障がい)ADHDについて

「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障がいのひとつです。

注意欠如・多動性障がい(ADHD)は学齢期の小児人口の3~7%程度と考えられています。

家庭・学校・就労生活で様々な困難をきたすため、環境や行動への介入や薬物療法が試みられています。

主な症状として次のようなものがあります。
・注意欠如としては、「刺激に対し、目移りがしやすい」「物をなくしやすい」「順序だててることが苦手」など。
・多動性としては、「じっとしていられない」「長時間集中にエネルギーを使う」「相手が話している最中に自分の話を始める」など。
・周囲のものに関心を持ち、周りの人よりもエネルギッシュに様々なことに取り組むことが多い。
・対人関係で悩み、気分が落ち込んだり、不安感をコントロールできなくなったり、心の症状を合併することもある。

注意欠如や多動症状をただ押さえ込むようなスタンスでは良い結果を生みません。

薬物療法に加え、家族と専門家や職場と連携する事が大切です。

職場側の配慮としては、短くはっきりとした言い方で伝える、わかりやすいルールを提示する、傷ついた体験へ寄り添う、適応行動ができたことを評価するなどが大切になってきます。

就職活動をする際には、自分自身とじっくり向き合って適性を見極め、適した仕事に就くことが大切でしょう。

学習障がい(限局性学習症)LDについて           

字を読む障がいを伴うタイプ、字を書く障がいを伴うタイプ、計算の障がいを伴うタイプの3つがあります。

学習障がいには的確な診断・検査が必要で、一人ひとりの特性に応じた対応法が求められます。

全般的な知的発達に遅れはないもの一部の能力での障がいをさし、主な症状として次のようなものがあります。
・読む困難:文章を正確に読んで理解するのが難しい。
・書く困難:文字を正確に書くことや、筋道を立てて文章を作成するのが難しい。
・計算が苦手:暗算や筆算など、数の概念を理解することが難しい。
・推論が苦手:結果を予測したり、結果から原因を推しはかったりするのが難しい。

学習障がいが疑われるときには、中枢神経系の疾患の有無を明らかにするために、医学的な評価も大切となります。

また、うつ病や不安障がいなどの二次障がいを伴った場合は薬物療法も必要です。

周囲のサポートが大切なので、家庭や職場の環境を整え、適切なカウンセリングを受けることによって、読み書きや計算などで生じる困りごとを軽減することができます。

【障がい特性】発達障がいについて まとめ

いかがでしたか?
発達障がいは、その傾向はあるものの診断基準に当てはまらない方も少なくありません。

その皆さまは発達障がいであるという確定診断がないために、適切なサポートを受けにくい場合があります。

また、職場でうまく仕事がこなせない時に、特性としてではなく「本人のやる気や努力が足りない」などと誤解されてしまい、働きづらさを感じてしまう場合もあるようです。
就職活動をする際には、自分自身とじっくり向き合って適性を見極めそのことを職場に伝えることが大切でしょう。

発達障がいは、本人の怠慢が原因ではなく、基本的に脳の機能障がいが原因のいわば病気になります。

就労するにはその特性を自覚して、職場に伝えサポートを受け自分の能力を発揮することが職場にも貢献することにつながります。

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