
2026年版|障害者雇用の就職活動 ― 企業の採用変化と自分らしい働き方
公開日:2026.03.17
更新日:2026.03.17

2026年の就職活動は、障がいのある方にとって「可能性が広がる年」です。
それは、就職活動において「準備している人と、していない人の差が広がる年」とも言えます。
では障害者雇用を目指す人は今から何を準備しておくとよいのでしょうか。
2026年の障害者雇用動向を早めにキャッチし、ご自身の障がい特性とうまく付き合いながら自分らしい働き方を叶えていきましょう。

これまでの障害者雇用は、“守られる働き方”、“雇用率を満たす働き方”という側面が強いものでした。
しかし2026年は、“障がい特性を活かされる働き方”へと確実にシフトしています。
本コラムでは、障がい当事者の視点で、2026年の障害者雇用の傾向と就職活動のポイントをわかりやすく解説します。
>>> 目次 <<<
それでは早速みていきましょう。
1.2026年 障害者雇用の現状と背景
①法定雇用率の推移
現在の障害者雇用率制度(※1)の基盤となっているのが、障害者雇用促進法 (※2)です。
この法律により、一定規模以上の企業には障害者を雇用する義務があります。
2024年4月から民間企業の法定雇用率は2.5%となりました。 さらに、今年2026年7月には2.7%へ引き上げられます(※3)。 この流れは今後も継続すると見られています。
障害者雇用の求人数は今後も増加傾向とみられます。
②企業の障害者雇用に対するニーズの変化
ここから重要なポイントとなるのが、企業の障害者雇用に対するニーズの変化です。
これまで法定雇用率を守るために「障害者雇用の人数を満たす採用」だったものが、2026年は「就職後も長く働き、活躍できる人材の採用」へと、企業のニーズが変わってきています。
③働きやすい職場環境の変化へ
2024年4月から企業における「合理的配慮の義務化」(※4)も加わりました。障がいのあるかたが仕事を遂行しやすくなるように、企業ができうる範囲で障害特性上の配慮を行い、長く働ける環境を提供します。
知っておきたいこととして「合理的配慮」は、障がい当事者の要望がすべて叶うということではなく、企業と話し合いのうえ決まります。予算的なコストがかかるもの、人材不足の時などは企業義務対象外となります。
このように法定雇用率、企業ニーズ、合理的配慮義務化などの背景があり、2026年度は障害者雇用を目指す方にとって追い風となっています。
※1参考 障害者雇用率制度 厚生労働省
※2参考 障害者雇用促進法の概要 厚生労働省
※3参考 障害者の法定雇用率引き上げ
※4参考 内閣府リーフレット「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました」
2.2026年 障害者雇用における就職活動で求められる3つの力

次に、障害者雇用を目指す方へ「就職活動で求められる3つの力」をご紹介いたします。
① 自己理解力(最重要)
障害者雇用において、企業面接官が知りたいのは障がい名ではありません。
では、何でしょうか?
企業は応募者に対し、以下のようなことを知りたいと思っています。
- 何が得意か? (障がい特性に限らずどのように会社貢献できそうか)
- 障害特性上、どのような環境で力を発揮できるか?
- どのような合理的配慮があれば安定して長く働けるか?
- 毎日予定通りの出勤ができるか?
このように面接管が知りたいことは
障がいがある方の働く上での得意分野、環境・配慮、勤怠の安定となり、これらはすべて自己理解につながります。
今後の障害者雇用動向として、自分のことを企業が知りたいことと結び付け、説明ができると応募書類や面接選考通過率が高まります。
例えば…
❌「発達障害があります」
⭕「マルチタスクが苦手なため、業務を区切って指示いただけると安定します」
このような”言いかえ”や“言語化力”が2026年の障害者雇用における就職活動では非常に重要であり、説明できることはご自身の強みとなります。
そのためには自分を知ること、自己理解を深めることが大切です。
自己理解や企業への伝え方をお一人で考えるのが難しい時は、障がい者向けの支援機関や、障害福祉サービスを頼ることができますので、相談してみませんか。(4章で相談先を紹介しています)
② 合理的配慮を説明できる力

合理的配慮(※4)の提供は、障害者差別解消法 により企業の義務となっています。
ただし企業は仕事をするプロ集団であり、障がいについては”専門家”ではありません。 診断や病名についても人それぞれに障がい特性や配慮が必要な部分は異なります。
当事者はどうしても障がい特性について「誰にも(企業も)わかってもらえない」思考になりがちです。
この解決方法として、
障がいについて”専門家”ではない企業に「わかってもらうために」合理的配慮事項の言語化を試みましょう。
例えば
• 定期面談を依頼したい
• 業務量を段階的に増やせていけたら確実に覚えられる
このように箇条書きで書き出してみると整理がつきやすくなります。
また、企業に求めるだけにならないように自分でできる工夫も一緒に考えましょう。
「どんな配慮が必要か」は、本人が自分の言葉で応募書類に記載したり、面接時に伝えましょう。抽象的ではなく、“具体的に伝える力”が武器になります。
(※4)参考内閣府リーフレット「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました」
③ スキル・ツールの見える化
2026年の障害者雇用は、自分のスキルと会社貢献度をいかに説明できるか、もカギとなります。
スキル=自分ができること
ツール=確かな方法
と考えてみましょう。
例えば、
工場で軽量作業がある仕事を希望している場合
⭕「マニュアルがあれば、都度、目視確認できるので助かります。」
⭕「ばね式の計りより、電子計りの方が誤差なく軽量ができます。」
という具合です。
このように「スキル+ツール」の両面から合理的配慮を説明できる人材は、企業にとって大変魅力的です。自己理解ができている人と評価されます。
3.在宅ワークと障害者雇用|2026年に広がる新しい働き方

コロナ禍をきっかけに幅が広がった在宅ワーク(テレワーク)は2026年も拡大傾向です。
在宅ワークは外出時にパニック症状がでる、不安が強くなる方(精神障がい)や、身体障がい等で通勤困難な方 にとっては自宅で安心して仕事ができることでしょう。
一方で誤解してはいけないのは、在宅ワークは決して「楽」ではないことです。在宅で仕事をすることは、自立した働き方となります。
①在宅ワークのメリット
✔ 通勤ストレス軽減
✔ 環境調整がしやすい
✔ 疲労管理が可能
このようなことがあげられます。
②求められる力
✔ 自己管理力、完結力
✔ 報連相スキル
✔ うまく仕事が進まない際の対応力
在宅ワークでは、わからないことがある際、隣の人に聞ける状態ではありません。自分で調べたり、回答を探す力、対面以外の方法(電話・メール・チャット)で相談する力、が求められます。
孤独を感じることもあるでしょう。
さらに自宅で仕事となるとオンとオフのメリハリも重要です。
このように「在宅=楽」ではなく、「在宅=自律型の働き方」なのです。
③出社と在宅ワークの併用
障害者雇用求人には「完全在宅」だけでなく、慣れるまでは「週数回の出社と在宅の併用」という形態も増えています。
2026年は働き方の選択を企業と一緒に考えていけることになりそうです。
(※5)厚生労働省でも企業向けのセミナーとして「在宅ワーク(テレワーク)で進める法定雇用率達成」 というタイトルで新しい働き方を提案していました。
これらの発信をみると2026年度の障害者雇用の動向がわかります。
参考 厚生労働省 テレワークで、 障がいのある方をより企業戦力に !
※5 参考 厚生労働省 テレワークで進める法定雇用率達成 ― 実践事例と導入ステップ解説(内容はYouTube視聴可能)
4.2026年障害者雇用の就職活動で活用したい支援機関

障がいがある方にとって、就職活動はエネルギーを使います。
また、複数回選考からはずれてしまうと、もう難しいのではないか…と思ってしまいます。
そこからまた気持ちを上げていくのが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
ゆえに、就職活動を一人で抱え込まないことが重要です。
障害者雇用を希望するかた、障がいをクローズ(非開示)で就職を希望する方、両方いらっしゃると思いますが、支援機関をうまく活用してみるのはいかがでしょうか。
就職活動で活用できる支援機関
- ハローワーク障害者雇用専門窓口
- 地域障害者職業センター
- •就労移行支援事業所
特に就労移行支援は、障害者総合支援法に基づいた、一般就労を目指す障がいのある方への障害福祉サービスです。
生活支援員・職業指導員・就労支援員が配置されており、就職までの道のりを一緒に考えます。
就労移行支援での企業実習やスキルの習得、経験は自身の強み・弱みの把握ができ、自己理解が進みます。
一人だけの就職活動では得られない、企業実習の経験や就労移行支援でできるようになったスキルは「働ける根拠」「働ける証明」となることでしょう。
2026年に就職を考えるとき、上手に障害福祉サービスや支援機関を活用してくださいね。
5.障害者雇用で自分らしく働くために大切なこと
就職活動は不安が大きいものです。
• また落ちるかもしれない
• 障がいが足かせになるかもしれない
•いつか 迷惑をかけるのではないか
そう感じることもあるでしょう。
ですが、2026年の障害者雇用は、確実に変わっています。
「配慮が必要な人」から 「強みを持った人材」へ。 障がい特性は、弱みだけではありません。
障がいのある方がすでに持っているといわれる
・集中力の高さ
・こだわりの強さ
・ 誠実さ
・継続力
これらは企業が求めている力でもあります。
堂々と「強み」としてご自身をプレゼンいたしましょう。
まとめ:2026年 就職活動の成功戦略

2026年の障害者雇用は「チャンスの年」です。 準備した人にとっては、大きな可能性があります。
以下、本コラムのポイントをまとめました。
✔ 障害者雇用の傾向を理解する
✔ 合理的配慮を具体化する
✔ 支援機関を活用する
✔ 自己理解を深める
「2026年版|障害者雇用の就職活動― 企業の採用変化と自分らしい働き方」 いかがでしたでしょうか?
就職活動は、 困難を伴うことがありますが、「自分を否定される場」ではなく、 「自分を理解してくれる場所を探す旅」です。 あなたらしく働ける職場は、必ずあります。
自分らしい働き方を探す際、参考になれば幸いです。
就労移行支援アクセスジョブで障害者雇用へ
2026年に「就職」を決意したみなさまにおきましては障害者雇用を目指す方、障がいを非開示にし、一般就労を目指す方がいらっしゃるかと思います。
就職活動は一人で抱え込む必要はありません。
就労移行支援事業所 アクセスジョブ では、障がいのある方(診断はないけれどお困りの方、難病の方)の就職活動をサポートしています。
自己理解を深めるプログラムや職場実習、就職活動のサポートを通して、「自分らしく働く力」を身につけることができます。

「誰にだって輝ける舞台がある」
その言葉の通り、一人ひとりに合った働き方を一緒に探していきます。
オンライン相談・見学も実施しておりますので、画面右下の「無料見学相談申込み」よりお選びいただけます。
最後までお読みいただきありがとうございました。