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四ツ橋

統合失調症の方と心を通わせるためにできること

公開日:2025.08.20

更新日:2025.08.20

統合失調症は、幻覚や妄想といった症状が特徴的な脳の病気です。周囲からは「何を考えているかわからない」「話が通じない」と感じられることもあり、どう接すればよいか戸惑ってしまうかもしれません。しかし、適切な対応を知ることで、ご本人との信頼関係を築き、回復をサポートすることができます。今回は、統合失調症の方とより良い関係を築くための3つのポイントをお伝えします。

1. 相手の「世界」を否定せず、共感する姿勢を持つ

統合失調症の症状である幻覚や妄想は、ご本人にとっては現実の出来事です。「そんなことはない」と否定したり、「気のせいだ」と諭したりしても、ご本人は混乱し、さらに心を閉ざしてしまう可能性があります。

大切なのは、まずは相手の言葉を否定せずに受け止めることです。「大変な思いをしているんですね」「それは怖いですね」といったように、相手の感情に寄り添う言葉をかけることで、安心感を与えられます。ご本人が話す内容の真偽を問うのではなく、「そのように感じていること」に共感することが、信頼関係を築く第一歩となります。

2. 落ち着いた環境で、ゆっくりと話す

統合失調症の方は、一度にたくさんの情報が入ってくると混乱したり、パニックになったりすることがあります。大勢の人がいる場所や、騒がしい環境でのコミュニケーションは避け、できるだけ静かで落ち着いた場所で話すことを心がけましょう。

話す際には、短く、分かりやすい言葉を選び、ゆっくりとしたペースで話すことが効果的です。「あれ、取ってきて」といった曖昧な指示ではなく、「テーブルの上にあるペンを、私に渡してください」といったように、具体的に伝えるようにしてください。また、目を見て話すのが苦手な方もいるため、無理にアイコンタクトを取ろうとしないことも大切です。

3. 焦らず、見守る姿勢を大切にする

統合失調症の回復には、長い時間が必要です。すぐに症状が改善することを期待したり、「なぜ治らないんだろう」と焦ったりすると、その気持ちはご本人に伝わり、プレッシャーになってしまうことがあります。

ご家族や身近な人ができることは、焦らず、ご本人のペースを尊重しながら見守ることです。「今日は少し元気そうだね」「ご飯をちゃんと食べられていてすごいね」といったように、小さな変化や良い部分を見つけて褒めることで、ご本人の自己肯定感を高めることにつながります。

また、ご本人が何かをしようとしないように見えても、それは怠けているわけではありません。病気の影響で意欲が低下している可能性が高いため、「頑張って」と励ますよりも、「いつでもできることからやってみようね」と声をかけるなど、プレッシャーを与えないような関わり方をすることが重要です。

専門家と連携することも重要

ご家族だけで抱え込まず、医療機関の医師や看護師、精神保健福祉士、公的機関の相談員など、専門家と積極的に連携することも非常に大切です。専門家は、症状の理解を深め、より適切な対応方法やサポート体制についてアドバイスをくれます。

統合失調症の方への接し方は、教科書通りにはいかないことも多いでしょう。それでも、「この人のことを理解したい」「力になりたい」というあなたの温かい気持ちは、きっとご本人に伝わります。今回ご紹介したポイントを参考に、ご本人とのコミュニケーションのヒントにしてみてください。

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