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四ツ橋
【発達障害×就労】発達特性による“作業ミスの多さ”を克服!!
公開日:2025.12.25
更新日:2025.12.25

はじめに
こんにちは。アクセスジョブ四ツ橋の支援員です。
支援の現場では「作業ミスが多くて自信が持てない」「何度確認しても見落としてしまう」といったご相談をよく伺います。
実は、これらの悩みはかつての私自身の課題でもありました。今回は、自身の特性と向き合いながら、作業ミスを減らすために取り組んできた工夫をお伝えします。
①日常にあふれていた困りごと💧
私は特性上、不注意によるミスが多い傾向にありました。
- 見間違え・見落とし
- 打ち間違え
- 聞き間違え
が日常的に多くありました。
「見直しをしたとしても、その見直しにおいても見落としてしまう」ということも珍しくありませんでした。
薄々気付いてはいたものの、自分は多くの人がやっているような工夫では、自分のミスは減らないことを痛感する出来事が増え、特性を前提にした生活の工夫が必要だと感じるようになりました。
同時にこの気付きは、今の自分から変われる可能性があるのではないか、という希望でもありました。
②情報量が増えて起きた混乱💧
特に耳からの情報処理が弱く、ワーキングメモリも弱い私は、授業内容や友人との会話を聞き逃してしまうことがよくありました。
大学生になると、授業・アルバイト・友人との予定などが一気に増え、ダブルブッキングをしてしまうことも…
新卒で働き始めた頃は、ミスを防ごうとしてメモを増やしすぎ、気づけば机は付箋だらけ。
謝ってばかりの日々でどんどん自信をなくし、自信の低下からさらに「いつ・何を・どう進めるか」が分からなくなり、またミスを重ねるとった悪循環に陥っていました。

③作業ミスを減らす為に取り入れた工夫🌸
● 視覚的に分かりやすいチェックリストを作成📒
耳からの情報処理が弱いため、ぱっと見て分かる整理を意識しました。
アクセスジョブ四ツ橋で訓練を続ける中で、情報を一元化することを学び、メモ用紙は基本的に1枚にまとめ、優先順位や特記事項は目立つ色で記入しています。
「その日やること」を1枚に書き出し、終わったものには斜線を引くことで、進捗を一目で確認できるようにしました。
● 依頼内容は必ず復唱😀
聞き間違いを防ぐため、頼まれたことはその場で繰り返し、内容が合っているかを確認しています。
これらの工夫を通して、段取りが苦手だったのは「考えられないから」ではなく、頭の中だけで処理しようとしていたからでした。
- 見える化する
- 1か所にまとめる
- 判断を減らす
この積み重ねが、作業ミスの減少と安心感につながりました。
● 指さし確認👉
駅に行くと、車掌さんが指さし確認をしている姿を見かけたことはありませんか?
あの動作は、指差喚呼(しさかんこ)と呼ばれるもので、確認したいものを指さし、問題ないかどうかを声にだして確認することのことを言います。
実はこの方法で確認すると、何もしなかった場合に比べて、ミスが6分の1に減ると言われています。
私はこの指さし確認をよく行います。小声で声を出す時もあります。
おかげで、体感としてミスに気付くことが増えたように感じています。
● 優先順位を確認する👌
仕事に限らず、何をいつまでにしなければならないのかを確認し、間に合わない時は、間に合わないかも…と気付いた時点で誰かに相談するようにしています。
ですが、間に合う!と思ってたのに、間に合わなかったという経験もあります(-_-;)
不確かな時は誰かにスケジュールを確認してもらったり、予定をこまめに見直して調整し直すことも大切だと感じています。
また、私は常に手元にあるスマホアプリで一元管理しています。予定の種類ごとに色分けすることで、視覚優位の私はストレスをほとんど感じることなく管理できています。🙆
Time Treeというアプリは、個人的にとても使いやすく、仕事を始めてからは特に重宝しています。
ひとつのアプリの中で複数のカレンダーを使い分けることができ、それらを重ねて表示することもできるのが特徴です。
複数のカレンダーを分けて入力することができるので、プライベートの予定と仕事の予定が同じカレンダーに書き込まれていて、混乱するという事態を防げます。
しかも、レイヤーのように重ねて確認することもできるため、その日全体の予定を確認することもできます。
これは、予定の詰め込み防止にも役立っています。
このアプリは通知機能があり、同じアプリを入れている人と予定を共有できる点も特徴です。
④スケジュールと時間感覚のズレへの対策🌸
スケジュール管理は、こちらも常に手元にあるスマホアプリで一元管理し、こまめに見返す癖をつけました。
また、時間感覚がズレやすいため、予定の30分前・20分前・10分前ごとにアラームを設定しています。
このようにして、時間を感覚に任せない練習を重ねました。
さらに、
- 仕事がある日は他の予定を入れない
- 休日でも予定は1日2つまで
と、自分なりのルールを決めたことで、ダブルブッキングや予定を忘れることが大きく減りました。
一人暮らしを始めた当初は、重要書類の見落としも課題でした。
そこで「封筒に入っているような、重要そうな書類はすべて一つの箱に入れる」と決め、休日にまとめて仕分けするようにしました。
そうやって公共料金などの支払い忘れを防ぎ、実際に忘れたことはありません。
これらの工夫が自分の習慣として身に着くまでが大変で、数カ月かかってしまいましたが、自分にとってとても良い習慣を身につけることができたと思っています。
SNSでいろんな人の工夫を見て、本を読んで自分に合うスタイルかを実際に試してみてと…奔走していた時期が懐かしいです。
⑤おわりに:特性は「工夫のヒント」になる💡
特性による作業ミスは、「注意が足りない」のではなく、やり方が合っていないだけの場合も多くあります。利用者の時に言われた「情報を一元化する」ことは、目からうろこであり、私は能力が足りなかったのではなく、やり方を知らなかっただけなのだと気づくことが出来ました。そして、特性を理解し、工夫を重ねることで「出来ること」が確実に増えてきました。
同じ特性でも、合う工夫は人それぞれです。私のこの話が、今困っている誰かの役に立ててたら嬉しなと思いながらブログを書いています。
アクセスジョブ四ツ橋では一人ひとりの特性に合わせた働き方や生活の工夫を一緒に考えていきます。
「ミスが多い」「仕事が続かない」と悩んでいる方も、安心してご相談ください。

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